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2018年3月の読書

読んだ本の数:11
読んだページ数:2422


人生は単なる空騒ぎ ‐言葉の魔法‐人生は単なる空騒ぎ ‐言葉の魔法‐感想
表紙といい、タイトルといい、わたし好み♪帯には、手書きの「書」から紐解く鈴木敏夫の「言葉」と、あった。書いてる言葉は、ほとんど鈴木敏夫自身の中から出てきたもの。そんな鈴木敏夫を築いてきた歴史のなかで影響を受けたものが何なのか?を見せてくれました。読んだ本の中で心に残った言葉を書き出し、声に出して読む。自分の体験の中で血肉とし、自分の言葉にしている。この本に書かれている「言葉」はそのように生まれて来たものなのだ。だから、原文そのままではない。この本は、こうしたエピソードとそれを書した作品集ともいえるかな。 宮崎駿は絵を描き、ぼくは字を書く。ぼくの中には、どこかでずっとひとつのことに支配されているいる感じがあります。/ 宮崎駿。本当に自由自在、どんどん変わっていく人です。見ていると、どうも彼は言葉で考えを組み立てていない。人やものを観察し、具体的な絵に描くことで表現する。だから、自分の作った言葉に支配されることもない。ただ、彼のやっていることを世間の人に理解してもらうためには、言葉に置き換えることも必要です。ぼくがやってきたのは、言葉を使って、宮崎駿と観客の間に橋を架ける作業だったのかもしれません。
読了日:03月03日 著者:鈴木 敏夫


はらぺこあおむし (偕成社・ボードブック)はらぺこあおむし (偕成社・ボードブック)感想
姪っ子のこどもが大好きな『はらぺこあおむし』手をふり、足ふり、首ふり、歌ってくれたのを思い出します!この本はボードブックといってしっかりしたボードのようなページの本です。小さな子がページを捲りやすいように、乱暴に扱っても破れないように厚みがあり、ブックスタートにはもってこいの絵本ですね。何度もページを捲り小さなあおむし君を見ていると一生懸命なんだなぁ!穴の数だけたくさん食べて蓄えた力強い生命で生きてる。ときには失敗することもあるけど、その経験をいかして進む君の姿は逞しかったよ。
読了日:03月04日 著者:エリック カール


東山魁夷 (第2巻)東山魁夷 (第2巻)
読了日:03月09日 著者:東山 魁夷







唐招提寺全障壁画 (新潮文庫―東山魁夷小画集)唐招提寺全障壁画 (新潮文庫―東山魁夷小画集)
読了日:03月09日 著者:東山 魁夷







東山魁夷ART BOX 美の眼差し東山魁夷ART BOX 美の眼差し感想
山間のグラデーション、静かに心に訴えかけてくる緑青。戦後、絶望の果てに見えた美しい風景。その中に佇み対話する画伯の後ろ姿。転機となった「残照」そして「道」。見る人に訴えかけるものを模索する画伯の眼が捉えた東西の美の数々。美を追い求めた遍歴がスケッチや作品に残る。集大成となる唐招提寺障壁画へと向かう作業風景。自宅二階の画室で制作中のモノクロの写真。窓から見える景色は刻々と移り変わる絵画のように美しい。✿東山魁夷の絵に惹かれ、求め、新たな扉を開くたびにもっともっと強く惹かれていくわたしに満足を与えてくれる。コンパクトなのにいっぱい詰め込まれていて、画伯の眼差しの先を見せてくれていますね^^ 「残照」描かれた当時のことを知るとまたその思いがよりいっそう伝わってきます。
読了日:03月09日 著者:野地 耕一郎



風景遍歴 (東山魁夷)風景遍歴 (東山魁夷)
読了日:03月09日 著者:東山 魁夷







アンの娘リラ―赤毛のアン・シリーズ〈10〉 (新潮文庫 モ-4-50)アンの娘リラ―赤毛のアン・シリーズ〈10〉 (新潮文庫 モ-4-50)感想
これほど辛く胸が締めつけられ涙した読書はこれまでなかったかもしれない。身内感覚で見てきた炉辺荘の子どもたち。中でもウォルターが愛おしく大好きだった。美を愛し繊細でガラスのように透き通った心の男の子。戦いとか争うことを好まない。なぜ、戦地へ、戦うことを選んだのか?世の人が望む勝つ!ということではない。ルシタニア号の沈没、なんの罪もない小さな子どもたちが溺れ死んだ。この世の非道で残忍な行為を無くするために。ウォルターの心を知り、リラに語りかける言葉にわたしも諭される。それでも涙は溢れこぼれ落ちる。亡きウォルターから届いた手紙に残された言葉【人類の運命のためにわれわれは闘っているのだ。――地上のものとの現世的な絆は断たれたにしてもその人格は生き続けるに違いないのだ。】リラが今にも死にそうな母のいない不憫な赤ちゃんを引き取り育てたストーリーと殺人が手柄となる戦争という名の悪行。いのちに対する心。残り生きる人間はもう一度よく見、よく考え、歩むべき道をよく見定めよ。 最終章「おお!リラ・マイ・リラ」1919年春、一人駅に降り立ったジェムと帰ることを疑わずに信じ待ち続けたマンディの再会。ジェムのウォルター観。戦争を体験しジェムがわかったこと。古い精神、軍国主義を無くし戦争など起こりえない世界をつくらねばならないこと。このジェムの言葉を日記に書くリラ、ウォルターとの『誓いを守る』を通し続けるため。『月夜の饗宴』『二つの道』『夜明けまで』「では、おやすみ』『待つ』が胸を打つ。✿戦地に立つ一人ひとりの故郷にはこうした思いで過ごし待つ者がいることを忘れてはいけない。こんな思いをする者がひとりもなくなりますように……。時代が時代ですから出征というのはあるとは思っていましたが、描かれているのは色んな想いを内に秘め耐えて待つ者の心境だったりするので感情が入りすぎてね。それでもちゃんと言葉にして吐いてくれてるんです。色んな立場の人々の口から、そして、ユーモアも忘れずにね。忘れられないシリーズです。
読了日:03月15日 著者:モンゴメリ



古都 (新潮文庫)古都 (新潮文庫)感想
東山魁夷と川端康成の交流を知り手に取ったのでこんな感想になりました(^^ゞ 
春から四季を巡る木立や山の風景の描写に東山魁夷の作品が脳裏に浮び上がる。もみじの古木の幹にある二つのくぼみに咲くすみれ。千重子と苗子の決して縮まることのない距離それでも思い合える心と可憐だが秘めた強さと美を感じさせる。古都、京言葉、織物、神事、祭、杉山、雪、運命、人情、心を描く。著者の美に対する研ぎ澄まされた感性の色彩が鮮やかに綴られていく。最終章、静かに降る淡雪はこの物語を美しく染め上げる。心に映る当時の京都の美を描いた文豪に魁夷が描き贈った『冬の華』は「冬枯れの木のそれはそれは細かい細かい枝のさきまで、白うなることが、おすさかい」の言葉通り繊細でとても美しい。嗚呼、美しい京都を歩き堪能した感に漂う(*˘︶˘*).:*♡
読了日:03月21日 著者:川端 康成



白い花びら白い花びら感想
昨年、読友さんのレビューでこの表紙に目を奪われ桜の頃に開きたいなと…。
散る白い花びらと葉や枝の所々が光を反射する銀色だった。あの日の初見どおり優しい絵。ふっくらかわいい雀が一羽止まってた。(表紙画)
木々に囲まれたトンネルを抜けるとシロツメクサの原っぱと水色の空が広がっている。春の林はいのちが芽吹く不思議な世界。馬で駆けるように風が吹く。春の風に白い花びらが舞う。「またね、また会おうね」」✿毎年訪れるさくらの季節。桜と空と光との一体感はわたしにとって特別な空間なのです。もうすぐまた会えるね♪ 
巻末にある、やえがしなおこさんの「見えないものを見る」は、このお話の生まれた機縁と願いが書かれています。【あらゆるものが私たちのまわりでそれぞれの時間と命をもって生きています。】
✿桜の花との時間は短いけれど、その儚い出合いがあるからこそ全てのものの生命を感じることが出来るのかもしれないのかな…などと思いに耽っておりました(*˘︶˘*).:*
読了日:03月22日 著者:やえがし なおこ



「ことば」ほどおいしいものはない「ことば」ほどおいしいものはない感想
「美しい」と感じる文章が胸にしみ込んでくるそんな体験をする今日この頃。「言葉のプロ」である山根基世さんの語りに出会い本書を手に取る。子どもの頃にはそう思わなかった豆腐や蕎麦の味、蕗の薹の苦みが旨いと感じられる。「ああ、なんておいしんだろう」という満足感が「いい話」を聞いたときの満足感によく似ているとおっしゃる。✿日常の中の「ことば」から感じられることを豊富な体験を通して軽いタッチ(かな?ときには…)で綴っているので「ふふっ」て読みながら味わい深い日本語、言葉(声)の力を教えてくれます。
読了日:03月25日 著者:山根 基世



ことばで「私」を育てる (講談社文庫)ことばで「私」を育てる (講談社文庫)感想
【組織の壁、男社会の壁に頭をぶつけ、深い傷を負いながら学んだのは、自分の思いを実現するためには「感情的にならず論理的にしかも人の心に届くことば」で発言する能力がぜひとも必要だということだ。そのためには若いうちから自分の中にだれの借り物でもない自分自身の体験から得た「自分のことば」を育てていくことが大切だと痛感した。】ことばにかかわる仕事をしてきて山根さんが出会った人たちの身から出る「ことば」、ひたむきな彼らのことばが胸に沁み人間の生き方について教えられ、その「ことば」によって育ててもらたのだとおっしゃる。
✿わたしが一番心に響いてきたのは最後に紹介されていた雫石とみさんでした。「書く」ことで自分を見つめ考える。自分の内側にあるものを認識する。〈口は心にあふれるものを語る〉「ことば」声に出した語り言葉は呼吸であり、言葉に乗せた心に心が動かされる。「自尊心の虫」の存在、その背景への想像力を働かせ一瞬の出会いである「ことば」を大切にしなければ。いいことばで語れるようわが心を豊かに育てていきたいですね。
読了日:03月28日 著者:山根 基世




2018年3月の読書_f0324510_09530637.jpg
モノクロ写真で見た桜の色は
自分の中にある一番の桜色を見ることが出来るんだなぁ…




今月の読書と体験を振り返って感じたことを書き出してみた。

ジブリ作品から学ぶ、の第一弾となった鈴木敏夫氏の本にあった「書」
東山魁夷画伯の「絵画」と「書」
山根基世さんの「ことば」



墨の魅力
描かれた文字から感じる

言語・漢字に内在する
ことばの響きから感じる

「美」

ずっと、大切にしたい ・・・




3月から読んでいる本がある。
スキマ時間に、Kindleで・・・

話したい、使いたい 心ときめくことばの12か月

花時間編集部(編集)/KADOKAWA / エンターブレイン

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桜の季節・・・
いろんな意味で、わたしにとって大切な季節

2018年3月の読書_f0324510_09532097.jpg


「弥生」は、“ いやおひ ”から生まれたことば


草木がいよいよ生い出る
春の訪れとともに、草が萌え、木が芽吹く
弥生(やよい)


うららかな日差しに誘われ、眠気を誘う
夢見月(ゆめみづき)


待ち遠しい桜を恋い慕う
桜月(さくらづき)
花見月(はなみづき)


(*˘︶˘*).:*♡


季節を感じる、暮らしのことば
北窓開く(きたまど-ひらく)
暖炉納る(だんろ-おさむ)
雛納め(ひな-おさめ)
蛙の目借り時(かわず-の-めかりどき)
野焼き(の-やき)


声で味わう、季節のことば
春めく(はる-めく)・ 水温む(みず-ぬるむ)


春の兆しを知らせることば
初音(はつ-ね)・ 春霞(はる-がすみ)
凍返る(いて-かえる)・ 春の宵(はる-の-よい)
うららか(うらら-か)・ 春雷(しゅん-らい)


もっと知りたい、ときめくことば
木の芽時(このめ-どき)・ 春の霰(はる-の-あられ)
名残の雪(なごり-の-ゆき)・ 雪間草(ゆきま-ぐさ)
草萌(くさ-もえ)・ 春泥(しゅん-でい)
雪虫(ゆき-むし)・ 鳥曇り(とり-ぐもり)



2018年3月の読書_f0324510_09534326.jpg



日本語って、美しいですね

響きも
そこに込めた想いも



2018年3月の読書_f0324510_09535044.jpg




✿✿✿

お気づきの点がございましたら 
sakura8sakura@excite.co.jp へ、よろしくお願いします。 
<(_ _ )>




ご訪問くださりありがとうございます ♪






by sakura8sakura | 2018-04-01 10:53 | 読書メーター

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