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2019年3月の読書
3月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:822


海とジイ海とジイ感想
挫折や心の傷を癒やし生きることを示した祖父と孫また曾祖父と孫の関わりを描いた物語『海神』『波光』は、自分がその立場にあったら・・・との想いを重ねて読んだ。自分の体験を語る二人のジイ、やはりそうなのだとジイの心が響いた。肉体と魂を分けて埋葬する両墓制という珍しい風習がある事を知った。肉体は滅びても魂は残った人の心の中で永遠に生き続ける、それが互いを救うそんな関係を築きたいものだと改めて思った。不器用な生き方しかできないジイの心の葛藤を描いた『夕凪』は月島先生の呟くような言葉に胸がキュッと痛かった。
読了日:03月06日 著者:藤岡 陽子


みち (至光社国際版絵本)みち (至光社国際版絵本)感想
『みち』と題した絵本。これらの道は人生であり、それに重ねた自然の美。堀さんの目には今そこに在るものだけでなくその前の時間をも感じ見ている。移りゆく自然の流れを受入れ共に生きていく、そんな境地に至りたいと思う絵と言葉でした。それぞれの風景を自己の内に感じたときこの本を開き自己と向きあいたいと思います。二月に百歳で天寿を全うされた堀さんのを偲んで・・・
読了日:03月07日 著者:堀 文子




母の友 2019年3月号 特集「スマホとどうつきあう?」母の友 2019年3月号 特集「スマホとどうつきあう?」感想
今号の梨木香歩さんの『草木鳥鳥文様』は「ツミ」と「マテバシイ」初めて知った鳥さんでした。小さくても猛禽類眼光は鋭く特有の脚はやはりそれで・・・一瞬でハトと違うと反応する梨木さんのレーダーは鋭い。捕食の様子は残酷と感じるかもしれないが生きるという厳しさを示しみせてくれる。マテバシイの食し方もしっかりと。梨木さんの素を感じられるこのエッセイはやはり楽しみである♪/連載『生存ちゅう!』は人にできること。AIの苦手なことは「人の話を聞くこと」人間にしかできないこと、話す言葉の奥にある心に気づく感じることを大切に。
読了日:03月07日 著者:内海裕美,石川結貴,樋口進,堀内孝,ななもりさちこ,山内彩子,古谷田奈月,梨木 香歩,伊藤 葉子,岡 いくよ,関根 美有,東 直子,小倉ヒラク,内澤 旬子,保坂 篤人,大野 更紗,猪谷 千香,岡田 慎一郎,堀川真,柗村裕子,金原 由佳,鶴岡慧子


ミシェル 城館の人 第一部 争乱の時代 (集英社文庫)ミシェル 城館の人 第一部 争乱の時代 (集英社文庫)感想
『エセー』の著者モンテーニュがどういう時代に生まれどういう環境に育ち、どう見てどう生きてきたのか。「ミシェルさん」と親しみを込めて呼ぶ堀田氏が語ってくれる。《一時期のイタリアに自由な人間の無限の可能性を謳歌する、かかる雰囲気、あるいは時代精神としての光源があったことだけはたしかである。さればこそ、この歴史的時期はルネサンスと呼ばれるのであって、その他ではない》エラスムスやトマス・モアの思想。ピコ・デラ・ミランドラが示す精神の動きの表現。現代ではそのとおり!と思えるものだが当時では異端とされたものである。争乱の時代に生まれたひとりの人間が総てにおいて急激な転換の時代に生き何を見何を感じ何を想ったか・・・。父ピエールの経験や思想や教育方針も大きく影響していただろう。宗教や政治、こもごもと絡みある人間模様をため息をつきながらこの本を読んだのも私の事実、そして、古代ローマ、ギリシャ思想も学びたいと思った。【事物、あるいは観察と、それを言葉に結びつけるためには、思考が必要であった。それも努力しての思考が必要であった。四、五歳にしてすでに積極的な思考が日常に必要であるとすれば、外見としてぼんやりでのろくさくも、鈍重とも見える少年になって行くのは当然である。精神は事物との距離において運動をを続けていく。ミシェルはあるとき、城館に飼っていた猫と遊んでいた。〈じゃれる猫を相手に暇つぶしをしているつもりであった。しかし、と彼は考える。猫の方が、私を相手に遊んでいるのではないだろうか〉このように、相対的に、ある距離のある事物の方へ、自分から出向いていって観察をし、再び自分の戻ってくるという往復運動をするということは、健全な懐疑というものの常道なのだ。】✿これはミシェルにみる堀田さんが自分と重なる視点と親しみを込めたエピソードの記述だとおもう。
読了日:03月24日 著者:堀田 善衞



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2019.4.5 撮影



今年の桜
咲くのが思いがけず遅く
あっという間に
花びらがひらりひらりと舞う
昨日・・・

たった一日
ほんの数十分
いつもの桜の公園へ行けたこと
ラッキーだったんだなぁと
思いながらPCに向っています。



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ずり這いが出来るようになりました♪


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腕の力がもう少しついてくると
ハイハイができるようになるね!


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自我が強くなってきました (´艸`)♡

利かん坊
甘えん坊
泣きン坊

ママ大好きっ子です

その笑顔にすべて許されています♪




ご訪問くださりありがとうございます
(*˘︶˘*).:*♡







# by sakura8sakura | 2019-04-10 09:24 | 読書メーター
東山魁夷せとうち美術館 第4期テーマ作品展に行ってきました♪


3月7日に東山魁夷せとうち美術館を訪れました。
感想をブログに書こうと思いながら・・・ 
未だ書けず(滝汗)
と、ここに記したのはいつだったかしら?・・・・・・

今朝、持病のギックリ腰が・・・
過去にないくらい久しぶりの訪れにテンションさげ~
でも・・・でも・・・でもです
いやはや、これでは遺憾と自分の背中をひっぱたき(上橋菜穂子さんに見習って)PCに向うこととしましょう。



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今回のテーマは《遍歴の風景/東西を旅して》と《心の歳時記/『新潮』表紙絵》


1階展示室 《遍歴の風景/東西を旅して》

信州:作品を育ててくれた故郷
 「秋径」しゅうけい・「春丘」しゅんきゅう・「静晨」せいしん

北欧:歩む道を示す心の磁針
 「ウプサラ風景」・「エルシノアの街」・「朝静」ちょうせい・「古き町にて〈コペンハーゲンの街角〉

京都:日本の美
 「花明り」はなあかり・「雪の後」・「碧い湖」あおいみずうみ

独逸:自然の古都、美しく保とうとする「人間」の心がこもっていた
 「碧い海」「晩鐘」「緑の窓」「晴れゆく湖」

奈良:憧憬と郷愁・別離と帰郷、二つの異なった方向が一つの ◇ に←(メモ書きが読み取れない^^;)結ばれていたから
 「吉野の春」「室生暮雪」

中国:古き時代から変わらない大いなる大地〈山〉険しく厳しい自然と緩やかなゆとり
 「黄山雨収」「灕江月明」「黄山良夜」


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左上から「秋径」「晩鐘」「黄山雨収」
左下から「灕江月明」「春丘」


広がる視界、聳え立ち高みを目指す強い意思を感じる「晩鐘」に魅せられ、また、氏の代名詞ともなる『道』を感じさせる『秋径』。同じ道を描いているが趣が違う『春丘』(全体的に雰囲気がとても好きです)に出会えたことが、今回の作品展の大きな収穫でした。




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二階展示室 《心の歳時記/『新潮』表紙絵》


以前から季節と題する十二ヶ月の連作を試みたいと思ってゐた。季節感によるイマージュだけでなく、自然から受ける現實的な感銘を基盤にして、單純化された色彩と形態で表現したいと考へた。ちょうど新潮からの依頼があったので今年一年間の表紙をそれぞれやってみることになつた。
一月は雪と流れで、雪の白と流れの群青と金の古典的な色彩によつてでゐる。灰色と黒色の石を少し見せたのは、色彩を中和させる為と、新潮の題字の黒に對照させるものである。 
雑誌『新潮』昭和29年1月号「表紙に寄せて 東山魁夷」)より



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季の詩(1954(昭和29)年1月から12月)

その号の絵に対する氏の想いが綴られた「表紙に寄せて 東山魁夷」がそれぞれのPOST CARDに引用されていたのがとても嬉しい♪
だって、展示されている作品に添えられた文言も併せて作品をみたから、覚えておきたいと必死で書き留めたんですから。
それでもメモ程度でしか書き残せなくて・・・いま振り返って読み返しても判読しづらい!

これまでみてきた東山魁夷の絵とは違う絵の数々
12月は黒の色がドンと座っている。
4月も氏の絵といわれても一瞬ピンと来ないピンク(桃色といったほうが適切かも)の色使い。
それでもよく見ていくと『たにま』を思わせる雰囲気をかんじる、橙色が基調の10月もそうだ。
『たにま』といえば、氏が穏やかな心持ちでいられたときを表わした作品だったと記憶している。
 


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今年も引き續き表紙を描くことになつた。毎月の表紙に、一年を單位として、一貫したテーマを持ちたいと考へてゐるので、今年は格言の繪畫化を採り上げてみた。格言や俚諺と云めかしいが、そこから浮かんでくるイメージを繪畫として定著してみると、案外新鮮な畫面になり、常識的ではない構成を生む場合がある。
今月はまづ最初に、Fine feathers make fine birds.「羽根美しければ美しい鳥」を選んだ。諺の意味から云へば、馬子にも衣装式のあまりかんばしいものではないが、言葉から受ける感じが明るく華麗なので、これを新年號の表紙にした。
雑誌『新潮』昭和30年1月号「表紙に寄せて 東山魁夷」より

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夢の詩(1955(昭和30)年1月から12月)

 1月:Fine feathers make fine birds. 羽根美しければ美しい鳥
 2月:身長ければ影長く、身短ければ則ち影短し(關尹子)
 3月:Gluck und Glas,wie leicht bricht das. 幸福とガラスは壊れ易い(獨逸格言)
 4月:Auf das Kussen folgt das Mussen. 接吻の後に義務が伴ふと云う獨逸の俚諺
 5月:空手にて鳥を捕ふるは難し(西諺)
 6月:A biack hen will lay a white egg. 黒い鶏でも白い卵を生む(英國俚諺)
 7月:水魚の交わり(十八史略から出た有名な諺)
 8月:青年に酒は飛び馬に鞭(西諺)
 9月:棚の上にあまり多くの壺をのせるな(英国俚諺)
 10月:女は蔦で、男はこれに絡まれた樫の木だ。(西諺)
 11月:Heute rot,morgen tot. 今日は紅顔、明日は死(獨逸格言)
 12月:天使について語れ、然らばその羽音を聞かう。(西諺)

2月は今回の作品展のポスターの絵
3月、赤が斬新
4月、諺と共に意味深で目を引く。創刊600号記念号
11月、死のグレーと少女の赤

新潮という題字文字をおくことが大前提にある表紙画なのでそこを含めてみる構図や色使いなどを配慮している。
そのなかで、新しい構図や色の発見などがあったのかもしれませんね。

代表作品だけでなく、このような過程の作品を見せていただけたこと有り難く感謝の鑑賞でした!


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✿✿✿




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# by sakura8sakura | 2019-03-31 14:32 | 芸術
2019年2月の読書
2月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:691

小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て小児科医のぼくが伝えたい 最高の子育て感想
まだ解るわけないよ!と言われつつも、生まれたときからどんなときも彼を尊重する態度で話しかけ接している私。孫の成長を見守る日々の中どう接するといいのかな?軽い気持で手に取った。うんうんと同意することが多かった。【遺伝子が綴るシナリオには必ず余白・遊び・振れ幅があります。あせらず自分のペースで見つければいいのです】大切に育てたい3つのこと★自分を好きでいられること(自己肯定感)★自分で決めること(意思決定力)★他者をいたわること(共感力)【どんな子どもにも必ず際立ったところ、取り柄がある。よく観察しながら花開く時季を心待ちにしてそっと見守る】著者の子どもの生きる力を信じ見守るやさしい眼差しが感じられました。子育てという枠を外して自分を含め他者との関わりの参考にもなると思う。孫と接するなか自分の頭のなかに散らばっていたものがスッキリとなりました。
読了日:02月05日 著者:高橋孝雄


エセー 2 (岩波文庫 赤 509-2)エセー 2 (岩波文庫 赤 509-2)感想
モンテーニュがこの本を書く意味【自分を仔細に見つめることができさえすれば、自分が自分にとってきわめてよい教訓となる。ここに書き綴るものは私の学説ではなく研究である。他人ための教訓ではなく、私のための教訓である】【書物に求めるものは、そこから正しい娯楽によって快楽を得たいということだけである。勉強するのも、そこに私自身の認識を扱う学問、よく死によく生きることを教える学問を求めるからにほかならない】先人賢者の言葉や運命や生涯を興味深く考察するその過程をみることが出来る。モンテーニュ曰く、自分は記憶力がよくないのでこうして書き残しているのだと言う。それでも、もしかしたらひょっとして誰かのためになるかもしれないという想いもあるのだ。だからどんなことも自分が観察思考したことを正直に書き記す。あとは読んだ人に一任するだけなのだ。 ✿三巻へと読み進めます!
読了日:02月17日 著者:モンテーニュ


母の友 2019年2月号 特集「おふろ大好き!」母の友 2019年2月号 特集「おふろ大好き!」感想
今号の梨木香歩さんの『草木鳥鳥文様』はオオワシ。【オオワシは群れない。外敵に狙われる心配があまりないので(ないわけではない)群れる必要がない。北へ帰る決断をしたオオワシが、上昇気流を選んでそれに乗り、やがて雲の合間を縫うようにして、どこまでも一羽で飛んでいくのを見送るのは感極まるものがある】著書『渡りの足跡』を思い出す。/こども健康相談室は「発達」体の発達と心の発達に分けて確認する。五ヶ月の孫:なかなかしようとしなかった寝返りを一気に習得。リーチング旺盛。食に興味を示す、今日離乳食開始。/佐久訪問記3「自宅パワー」生き方、逝き方は人それぞれだ。一概に言うことはできないんじゃないか。/お風呂の歴史「テルマエ・ロマエ」オスマン帝国のイスラム教徒は「清潔は信仰の半分」と考えたハマムは市民の社交場。今や日本では少なくなった銭湯もそんな役目を担っていたのかもしれないなと思った。見て感じて学ぶ子どもの目、そしてたまにはお叱りもあったり子どもを温かい眼差しで見守る大人の目、いま考えるととても素敵な場所だったのでは…
★「テルマエ・ロマエ」これですね。 http://www.yunokuni.com/2012/05/thermae-romae.html 公共広場「アゴラ」は政治、芸術、宗教儀礼、学術討議、市場などとして、仰るとおり重要な社交場だったそうです。皆で集まってワイワイ、古代ギリシャ・ローマ生活、活気あって楽しそうですよね。自然にコミュ力が養えそうな気がします:笑 リーチング興味深いですね! 新生児は五感がまだ協調してなく、何か一つに焦点されておらず、世界を全体と捉えてるのかもですね! 哲学バカですいません^^;ちなみに、古代の公衆浴場は今でいう公共事業で建てられたようですね。水道、家風呂の充実してない時代、衛生管理、疾病予防に重要な役割を果していたみたいです。カエサルも遺言で遺産は公共事業に使ってくれとか書き残していたそうです。
★「テルマエ・ロマエ」リンク先見てみました。スゴイですね!ビックリです。こんな場所で交わされる討議なら、昨今の国会答弁とは違い生身の人間同士の議論が出来そうですね。ますます古代ギリシャローマの賢人たちに学びたいと思いました(^o^) 為になるコメントをありがとうございました。(人´∀`)
読了日:02月17日 著者:西村敏雄,鈴木康広,早坂信哉,大場修,ハラユキ,丸山清人,勝海麻衣,屋代敏博,乗松葉子,古谷田奈月,梨木 香歩,伊藤 葉子,岡 いくよ,関根 美有,東 直子,小倉ヒラク,内澤 旬子,保坂 篤人,大野 更紗,猪谷 千香,岡田 慎一郎,堀川真,浅生ハルミン,金原 由佳,玉川太福



2月の読了本は3冊。
先月の5冊にマイナス2冊
ブログ更新もアチャーって感じです (^0^;)



『エセー』を読んでいて、人びとはいとも簡単に人は殺されていたのだ、しかもけっこう残酷に・・・

数年前に戦争の本を読んだ時も感じたなぁ

なぜ人間は仲良く生きられないのか?

人間とはいったい・・・



宮崎駿監督の言葉を思いかえします。
堀田善衞氏の言葉に救われた
「いま、わからないことはそのままでいい。」
何十年もたって、ああ そういうことだったのかと気づいたことがある。(主旨)



この頃は、何を見ても何を読んでもBoyのことが頭に浮かびます。
医学、環境、生きるということ・・・
もっと大切にいまを丁寧にと思います。


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指の動きが少しなめらかになってきましたよ
右手よりも左手の方が
左利きなのかな?





早いものですね 、気がつけばもう3月。
そして、今日は三月三日おひな様女の子のお節句ですね。

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2019.2.9 東山魁夷せとうち美術館にて《梅》






2018年度 第4期テーマ作品展へ行ってきたのだけど未だブログに書けず^^;
開催期間(1/31~4/7)のうちには記録しておきたいと思います。









✿✿✿




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# by sakura8sakura | 2019-03-03 10:22 | 読書メーター | Comments(2)
2019年1月の読書
1月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1495


馬車よ、ゆっくり走れ馬車よ、ゆっくり走れ感想
1933年8月~1935年9月(25歳~26歳)若き日に画家(絵師)を志しドイツに留学し学んだ地へ時を経て訪れた。留学時に目にした風景、肌で感じた空気を重ね合わせ辿り邂逅するドイツ・オーストリア紀行である。文才のある風景画家である。氏の作品を観るように伝わってくる「美」美しい風景が堪能できるのはもちろんのこと。しかし、この書に込められた東山魁夷さんの想いは…同じ大戦を経験した日本とドイツ、35年という歳月を経たこの二国の姿を対比し観て今の日本の有り様を憂う心情が吐露されている。いや、東山魁夷さんの静かだが強い警告のメッセージだろうと思った。狂気なまでの芸術家の心眼の鋭さ、芸術作品を通し映し見て「魔」に取り憑かれてはいないか?と…問う。東山魁夷氏の教養の深さ、真なるものを見つめる眼、内に秘める熱き想いに触れることができる一書である。ときおり織り交ぜられた、妻すみさんとの会話に東山新吉の姿があった。✿2019年初の読書となった本書、有意義な一年となりますようにと願いと自戒を込めて。
 【『馬車よ、ゆっくり走れ』を表わす、ティル・オイレンシュピーゲルのお話です。ある朝、馬車を走らせて田舎道を進んでくる人がある。よほど急ぐと見えて砂塵を立てて走ってきた。道端にいたティルの前で馬車が止まり、「次の町まで何時間かかるかね?」と聞く。ティルは馬車の様子を見て答える。「そうさね。ゆっくり行けば四、五時間だね。急いで行くと、一日がかりかね。」「人を馬鹿にするな」と、男は怒って馬に鞭を当て、前よりも早く馬を走らせた。二時間ほどで馬車の車が壊れ、次の町へようやく辿り着いたのは真夜中だった。】
読了日:01月12日 著者:東山 魁夷


ベンジャミン・バトン  数奇な人生 (角川文庫)ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)感想
映画を観て原作があるはずよねと検索、好奇心ムクムクと読んだが、老いた姿で生まれ若返っていくその設定以外は別の物語でした。逆回りに進むベンジャミンの人生の時間、時計回りに進む人びととのなんとも切ない人間関係、そして終焉。ベンジャミンの最期はまるで生まれたての赤ん坊でありそれ以前を思わせる。表題作を含む7つの短編集。運命を受入れそのうえで自分の人生を生き切れ、時を戻すことはできないが、もし、戻すことができても同じであろうということか、描かれた物語はしばし考え込む終わり方だ。『異邦人』は時々見かけた若いカップルは…これは自分たちの姿だった。それを意味するのは似たもの同士が縁するいわゆる同じ眷属。善き縁(人間関係)に出逢うには自分を磨き高めることということかな。『家具工房の外で』は物語を即興でつくる父と娘のいいお話だなぁと思っていたら、父母娘それぞれ主観で世界をみている現実が落とされていました。(゚◇゚)シビア!
『ベンジャミン・バトン』は死ぬとき0歳に戻るという構成がメインというより、同じ時間を生き、同じように老いてゆくからこそ、共感もできれば、思い出の共有もできるんだ。同じ時に生きていることの素晴らしさを伝えんとしてるっぽいですね。変わってゆく見た目とかでなく、大切なのはその人の本質というのも伝えたいっぽいのかと。未読なので身勝手な推測ですがね(苦笑)ちなみに、ヒルデガルトというのはヒルデ(戦い)ガルト(庭)で、戦うものが休息する庭という意味だそうです。
そうですね、外見上に見えるものだけで判断するのではなく本質のところをしっかりと見ることができるといいのですがね。ベンジャミンの父は子供という概念に当てはめようとするし、ベンジャミンの子は15歳に見える父の存在を世間体上認められない。社会的な立場にあってもしかりで…多くの人は自分の中の主観的な形をみてしまう。そう描くことで、本質のところをちゃんと見てあげてよと読者に感じさせるのかもしれませんね。
名作映画(邦画洋画問わず)の原作は、短編小説が多いですね。長編に縛られない脚本としての創造力が発揮できますし。
なるほどこの映画はまさしくそれだと思います。原作者の主題を映像で見せるためにデヴィッド・フィンチャー監督が創造した見事な作品でしたね。
プロローグの戦場シーンやエンディングのヒロインがベッドに横たわるシーンなど、監督デビッド・フィンチャーが映像作家として手腕を発揮した作品でしたね🎵 今でも心に焼き付いています。
息子を戦争で亡くしたガトー氏が作った時計が駅に設置され除幕のシーン。大統領を前にして放った氏の言葉にそれらに込めた思いに胸が苦しくなりました。名場面がたくさんありますね^^
読了日:01月19日 著者:フィツジェラルド


活発な暗闇 新装改訂版活発な暗闇 新装改訂版感想
「活発な暗闇」タイトルと酒井駒子さん絵の素敵な装幀。「暗闇を恐れなくていい、と教えてくれたのは書物でした」江國さんの言葉に深く共感する。「暗闇」自己に内在するものに出会うところ、細胞がぴくんと震える、それは何だったのか?詩から伝わる言葉・音・匂い・眼差し・仕草・息づかい・温度…普段、意識に浮上することのない記憶と感情の欠片の縁をさらりとなぞる。一番初めに読んだとき付箋を貼ったのはフランシス・ポンジュ『秋の終わり』江國さんの感想解説【言葉の持つ喚起力は、しばしば現実を越えます。それについて考えていると、ときどき大変孤独になります。非常な快楽を伴いますが、同時にどこかに閉じ込められている気もして、言語が世界なのか、世界が言語なのかわからなくなる。「たかが言葉で作った世界を言葉で壊すことがなぜ出来ないのか」と寺山修司は言っています。「どんな桎梏(手かせ足かせ。自由を束縛するもの)からの解放も、言語化されない限り開放感にすぎない」とも。】に苦笑い。堀口大学『夕ぐれ時はよい時』はとても好き、自然の描写が心地よく好きなんだな。江國さんの選んだ詩のアンソロジー、パラパラと捲ると文章の並びや行間の空白、視覚的に文字から伝わる雰囲気が面白い。江國さん訳の『ねこ』ひらがなの醸し出す雰囲気も好きだなぁ。読む時どきで共振するものが違うのがわかるのもいい♪
読了日:01月20日 著者:


エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)感想
堀田善衞さんの『ミシェル城館の人』を読んでいて、いや、これを先に読まないといけないかも?と読み始めた。これは題名そのものモンテーニュのエッセイです。とにかく面白い人だ!読者に、と始めに書かれているところを読むだけで興味が湧く人物だ。たくさんの付箋と線引きしながら読んだ…感想?いやいや、まだまだ、もっと聴きたい知りたい!全6巻を愉しみ学びます。改めて『ミシェル城館の人』を読みかけ置いていたところを読んでみたら、ぐーんと堀田さんの言葉が入ってきた。んんん…併読するかな。
読了日:01月21日 著者:モンテーニュ


常設展示室: Permanent Collection常設展示室: Permanent Collection感想
常設展示室というタイトルと装画のフェルメールの絵、表紙に漂う雰囲気に惹かれ読んでみたいと手に取りました。原田マハさん初読みです。それぞれの画家たちの生き様であったり、その作品に込められた想いも重ね描きながら、認知症、障害者という差別意識や家族を取り巻く現代の社会問題などをストーリーにそれぞれの色彩を纏いながら沈み漂う闇と希望の光を描いただろう6つの短篇〈ピカソが描きたかったのは、目の不自由な男の肖像じゃない。どんな障害があろうと、かすかな光を求めて生きようとする、人間の力、なんです。〉始まりの『群青-The Color of Life』は青の時代ブルーピカソを題材に主人公の美青の人生を物語る。//〈全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんな風に感じます〉敬愛する東山魁夷、氏の描く世界観や色彩が大好きなわたしに、ラストの『道-La Strada』は、常にわたしの心の中にある大切なもの、その意味でもこの物語の中に十分に引き込ませてくれました。
読了日:01月24日 著者:原田 マハ





ゆっくりマイペースな速度での読書で
1月の読了本は5冊


小冊子の一部分だけだったり
心が動いたところだけを
拾い読みする
それもいいと思う今日この頃


本・映画・絵画・音楽・生活… 
心のアンテナに触れるのは古典的なものが多い
その心を満たしてやる

時間にしてホントに短くもあるのだけれど
とても大事な時間である





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このぷくぷくとした手
まだ自分の思うように動かせられないジレンマに
癇癪を起こすこともある

それでも会うたびごとに
上手になっているのがわかる


しぐさ・声のトーンやリズム・表情など
目に見えるBoyの成長の観察がとても楽しい♪

自分が子育てしていたときには
なかった心のゆとりのせいなのだろうか




ときどき訪れてくれる娘とBoyとの時間と
読書や芸術を堪能する時間
このバランスがとてもいい状態なのかもしれない









✿✿✿


 <(_ _ )>
ご訪問くださりありがとうございます ♪





# by sakura8sakura | 2019-02-01 16:57 | 読書メーター
『ベンジャミン・バトン』を観て読んだら(^^;)

11月に読んだ本で「老いる」ということについて考えた

産まれて間もない赤ちゃん、その状態に還っていく…のね。と…

職場でそんな話をしたら
「そんな映画あったよね」と教えてくれた

ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
「そーなの?! 知らなかった!!」

帰宅後、速攻探して観た

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」



大統領の眼前で逆回りする時計

「時を戻せば――戦死した若者たちが帰ってくる」

抗えない運命…それでも願わずにはいられない


この物語は、ベンジャミンの日記と手紙を
娘キャロラインに読んでもらい
老い終末期のデイジーが
回想する形で描かれている



「生まれたときと同じように何ももたずに死んでいく」

数奇な運命の人生をおくったベンジャミンの言葉







父に捨て置かれた場所は老人ホーム
「人生」の終焉
そして、そこで育っていく




運命・時間
見える外的なものと見えない内的なもの

ベンジャミンとデイジー
外的にも内的にも実年齢で重なり合う時はわずか
だけど
「確かなのは―― 僕の中身は変わらない」
どんな時もどんな姿であっても






原作があるはずよね
フッツジェラルド・・・
好奇心ムクムク

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)

フィツジェラルド/KADOKAWA

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w( ̄▽ ̄;)wワオッ!!

老いた姿で生まれ若返っていく
それ以外は別の物語・・・

でもね、映画とちがって
父はベンジャミンを捨てなかった!
おまえは赤ん坊だ、幼い子なのだ、そう思いたい!
現実を受入れきれない父の願望
かなり無理があるのだけど
普通の子のように育てようとした
信じこみたかったのだ


息子が十二歳になったころには、両親も子供をどう扱えばいいか学んでいた。正直なところ、奇妙な例外的出来事によって事実を思い出さないかぎり――習慣というものは恐ろしい力を持っているもので、夫婦は息子がほかの子供と違っていると感じなくなっていた。



でも、ある日父は息子の姿を受入れた
そして、父と息子はついに妥協点みつけたのだ。



だけど社会は認めない
人は、自分がみたようにしか認知できない



父が次の商売の話を息子に訊いたとき
恋のため心ここにあらずのベンジャミンは
「愛(ラヴ)」と答えたのに
父は「ナット(ラグ)」と聞こえたという
自分都合?
でもこれが巧くいくから不思議



若返っていく夫、老いていく妻
悲しい現実
どんどんと開いていく二人の心身の年齢

逆回りに進むベンジャミンの人生の時間
時計回りに進む人びととのなんとも切ない人間関係


本では妻の最期の姿は描かれていないが
ベンジャミンの最期は
まるで生まれたての赤ん坊であり
それ以前を思わせる終焉




表題作を含む7つの短編集


運命を受入れ
そのうえで自分の人生を生き切れ
時を戻すことはできないが
もし、戻すことができても同じであろうと
フィッツジェラルドは、そう言いたかったのかな?




『異邦人』
時々見かけた若いカップルは…
これは自分たちの姿だった
それを意味するのは、似たもの同士が縁する
いわゆる、同じ眷属
善き縁(人間関係)に出逢うには
まずは、自分を磨き高めることですね。


『家具工房の外で』
物語を即興でつくる父と娘のいいお話、
と思っていたら
父母娘、それぞれ主観の世界であるという現実が
落とされていました。(゚◇゚)シビア!










✿✿✿

<(_ _ )>
ご訪問くださりありがとうございます ♪

# by sakura8sakura | 2019-01-20 00:20 | DVD鑑賞
  

  ☆ さくら 備忘碌 ☆  ゆっくりと、マイペースで更新です。
by さくら
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