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2019年1月の読書
1月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1495


馬車よ、ゆっくり走れ馬車よ、ゆっくり走れ感想
1933年8月~1935年9月(25歳~26歳)若き日に画家(絵師)を志しドイツに留学し学んだ地へ時を経て訪れた。留学時に目にした風景、肌で感じた空気を重ね合わせ辿り邂逅するドイツ・オーストリア紀行である。文才のある風景画家である。氏の作品を観るように伝わってくる「美」美しい風景が堪能できるのはもちろんのこと。しかし、この書に込められた東山魁夷さんの想いは…同じ大戦を経験した日本とドイツ、35年という歳月を経たこの二国の姿を対比し観て今の日本の有り様を憂う心情が吐露されている。いや、東山魁夷さんの静かだが強い警告のメッセージだろうと思った。狂気なまでの芸術家の心眼の鋭さ、芸術作品を通し映し見て「魔」に取り憑かれてはいないか?と…問う。東山魁夷氏の教養の深さ、真なるものを見つめる眼、内に秘める熱き想いに触れることができる一書である。ときおり織り交ぜられた、妻すみさんとの会話に東山新吉の姿があった。✿2019年初の読書となった本書、有意義な一年となりますようにと願いと自戒を込めて。
 【『馬車よ、ゆっくり走れ』を表わす、ティル・オイレンシュピーゲルのお話です。ある朝、馬車を走らせて田舎道を進んでくる人がある。よほど急ぐと見えて砂塵を立てて走ってきた。道端にいたティルの前で馬車が止まり、「次の町まで何時間かかるかね?」と聞く。ティルは馬車の様子を見て答える。「そうさね。ゆっくり行けば四、五時間だね。急いで行くと、一日がかりかね。」「人を馬鹿にするな」と、男は怒って馬に鞭を当て、前よりも早く馬を走らせた。二時間ほどで馬車の車が壊れ、次の町へようやく辿り着いたのは真夜中だった。】
読了日:01月12日 著者:東山 魁夷


ベンジャミン・バトン  数奇な人生 (角川文庫)ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)感想
映画を観て原作があるはずよねと検索、好奇心ムクムクと読んだが、老いた姿で生まれ若返っていくその設定以外は別の物語でした。逆回りに進むベンジャミンの人生の時間、時計回りに進む人びととのなんとも切ない人間関係、そして終焉。ベンジャミンの最期はまるで生まれたての赤ん坊でありそれ以前を思わせる。表題作を含む7つの短編集。運命を受入れそのうえで自分の人生を生き切れ、時を戻すことはできないが、もし、戻すことができても同じであろうということか、描かれた物語はしばし考え込む終わり方だ。『異邦人』は時々見かけた若いカップルは…これは自分たちの姿だった。それを意味するのは似たもの同士が縁するいわゆる同じ眷属。善き縁(人間関係)に出逢うには自分を磨き高めることということかな。『家具工房の外で』は物語を即興でつくる父と娘のいいお話だなぁと思っていたら、父母娘それぞれ主観で世界をみている現実が落とされていました。(゚◇゚)シビア!
『ベンジャミン・バトン』は死ぬとき0歳に戻るという構成がメインというより、同じ時間を生き、同じように老いてゆくからこそ、共感もできれば、思い出の共有もできるんだ。同じ時に生きていることの素晴らしさを伝えんとしてるっぽいですね。変わってゆく見た目とかでなく、大切なのはその人の本質というのも伝えたいっぽいのかと。未読なので身勝手な推測ですがね(苦笑)ちなみに、ヒルデガルトというのはヒルデ(戦い)ガルト(庭)で、戦うものが休息する庭という意味だそうです。
そうですね、外見上に見えるものだけで判断するのではなく本質のところをしっかりと見ることができるといいのですがね。ベンジャミンの父は子供という概念に当てはめようとするし、ベンジャミンの子は15歳に見える父の存在を世間体上認められない。社会的な立場にあってもしかりで…多くの人は自分の中の主観的な形をみてしまう。そう描くことで、本質のところをちゃんと見てあげてよと読者に感じさせるのかもしれませんね。
名作映画(邦画洋画問わず)の原作は、短編小説が多いですね。長編に縛られない脚本としての創造力が発揮できますし。
なるほどこの映画はまさしくそれだと思います。原作者の主題を映像で見せるためにデヴィッド・フィンチャー監督が創造した見事な作品でしたね。
プロローグの戦場シーンやエンディングのヒロインがベッドに横たわるシーンなど、監督デビッド・フィンチャーが映像作家として手腕を発揮した作品でしたね🎵 今でも心に焼き付いています。
息子を戦争で亡くしたガトー氏が作った時計が駅に設置され除幕のシーン。大統領を前にして放った氏の言葉にそれらに込めた思いに胸が苦しくなりました。名場面がたくさんありますね^^
読了日:01月19日 著者:フィツジェラルド


活発な暗闇 新装改訂版活発な暗闇 新装改訂版感想
「活発な暗闇」タイトルと酒井駒子さん絵の素敵な装幀。「暗闇を恐れなくていい、と教えてくれたのは書物でした」江國さんの言葉に深く共感する。「暗闇」自己に内在するものに出会うところ、細胞がぴくんと震える、それは何だったのか?詩から伝わる言葉・音・匂い・眼差し・仕草・息づかい・温度…普段、意識に浮上することのない記憶と感情の欠片の縁をさらりとなぞる。一番初めに読んだとき付箋を貼ったのはフランシス・ポンジュ『秋の終わり』江國さんの感想解説【言葉の持つ喚起力は、しばしば現実を越えます。それについて考えていると、ときどき大変孤独になります。非常な快楽を伴いますが、同時にどこかに閉じ込められている気もして、言語が世界なのか、世界が言語なのかわからなくなる。「たかが言葉で作った世界を言葉で壊すことがなぜ出来ないのか」と寺山修司は言っています。「どんな桎梏(手かせ足かせ。自由を束縛するもの)からの解放も、言語化されない限り開放感にすぎない」とも。】に苦笑い。堀口大学『夕ぐれ時はよい時』はとても好き、自然の描写が心地よく好きなんだな。江國さんの選んだ詩のアンソロジー、パラパラと捲ると文章の並びや行間の空白、視覚的に文字から伝わる雰囲気が面白い。江國さん訳の『ねこ』ひらがなの醸し出す雰囲気も好きだなぁ。読む時どきで共振するものが違うのがわかるのもいい♪
読了日:01月20日 著者:


エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)エセー 1 (岩波文庫 赤 509-1)感想
堀田善衞さんの『ミシェル城館の人』を読んでいて、いや、これを先に読まないといけないかも?と読み始めた。これは題名そのものモンテーニュのエッセイです。とにかく面白い人だ!読者に、と始めに書かれているところを読むだけで興味が湧く人物だ。たくさんの付箋と線引きしながら読んだ…感想?いやいや、まだまだ、もっと聴きたい知りたい!全6巻を愉しみ学びます。改めて『ミシェル城館の人』を読みかけ置いていたところを読んでみたら、ぐーんと堀田さんの言葉が入ってきた。んんん…併読するかな。
読了日:01月21日 著者:モンテーニュ


常設展示室: Permanent Collection常設展示室: Permanent Collection感想
常設展示室というタイトルと装画のフェルメールの絵、表紙に漂う雰囲気に惹かれ読んでみたいと手に取りました。原田マハさん初読みです。それぞれの画家たちの生き様であったり、その作品に込められた想いも重ね描きながら、認知症、障害者という差別意識や家族を取り巻く現代の社会問題などをストーリーにそれぞれの色彩を纏いながら沈み漂う闇と希望の光を描いただろう6つの短篇〈ピカソが描きたかったのは、目の不自由な男の肖像じゃない。どんな障害があろうと、かすかな光を求めて生きようとする、人間の力、なんです。〉始まりの『群青-The Color of Life』は青の時代ブルーピカソを題材に主人公の美青の人生を物語る。//〈全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。この絵を見ていると、そんな風に感じます〉敬愛する東山魁夷、氏の描く世界観や色彩が大好きなわたしに、ラストの『道-La Strada』は、常にわたしの心の中にある大切なもの、その意味でもこの物語の中に十分に引き込ませてくれました。
読了日:01月24日 著者:原田 マハ





ゆっくりマイペースな速度での読書で
1月の読了本は5冊


小冊子の一部分だけだったり
心が動いたところだけを
拾い読みする
それもいいと思う今日この頃


本・映画・絵画・音楽・生活… 
心のアンテナに触れるのは古典的なものが多い
その心を満たしてやる

時間にしてホントに短くもあるのだけれど
とても大事な時間である





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このぷくぷくとした手
まだ自分の思うように動かせられないジレンマに
癇癪を起こすこともある

それでも会うたびごとに
上手になっているのがわかる


しぐさ・声のトーンやリズム・表情など
目に見えるBoyの成長の観察がとても楽しい♪

自分が子育てしていたときには
なかった心のゆとりのせいなのだろうか




ときどき訪れてくれる娘とBoyとの時間と
読書や芸術を堪能する時間
このバランスがとてもいい状態なのかもしれない









✿✿✿


 <(_ _ )>
ご訪問くださりありがとうございます ♪





by sakura8sakura | 2019-02-01 16:57 | 読書メーター
  

  ☆ さくら 備忘碌 ☆  ゆっくりと、マイペースで更新です。
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